キャバクラにおけるぼったくりとは?被害に遭わないための注意点を解説
公開日: 2024年1月9日 最終更新: 2024年1月9日
「キャバクラでもぼったくりはあるの?」
「被害に遭わないための予防策や、被害に遭った場合の注意点が知りたい!」
SNSやニュースでも度々話題に上がるぼったくり被害。居酒屋などの飲食店での事例が目立ちますが、「キャバクラでぼったくり被害に遭ってしまったが周囲に言えず泣き寝入りせざるを得ない」といった方も少なくありません。
この記事では、被害者にならないために、キャバクラにおけるぼったくりについて徹底的に解説します。よくある「ぼったくり手法」や「対処法」までわかりやすくお伝えしているので、ぜひ最後までご覧ください。
この記事を読めばわかること
- キャバクラのぼったくりの手口がわかる
- キャバクラの料金相場がわかる
- ぼったくり被害に遭わないための対処法がわかる
目次
- キャバクラの料金相場は1万円~10万円程度
- セット料金(チャージ料)の相場は5,000円~1万円程度
- サービス料の相場はセット料金の10%~30%
- キャストドリンク代の相場は1,000円~5,000円程度
- その他、フード代や指名料が適切か確認しよう
キャバクラにおけるぼったくりの手法3選
ぼったくりとは、相場価格よりもはるかに上回る高額費用を請求することをいいます。 居酒屋などの飲食店と同様、キャバクラでもぼったくり店舗は存在します。
ただし、キャバクラの場合は居酒屋と異なり、ぼったくりの金額が高額になるという特徴があります。数十万におよぶ請求をされた事例などもあるため、居酒屋のぼったくりと比べると、より悪質と言えるでしょう。
キャバクラにおけるぼったくりの手法は、大きくわけて以下の3つです。
代表的なぼったくりの手口
- 追加料金が勝手に加算されている
- サービス料が法外な金額に設定されている
- キャストドリンク代が法外な金額に設定されている
手法1|追加料金が勝手に加算されている
ぼったくりの手法としてよくあるのが、追加料金が勝手に加算されているケースです。
キャバクラは、入店直後にボーイから料金説明を受けるのが当たり前とされていますが、ぼったくりキャバクラでは事前説明を一切行わず、あらゆる費目をつけて金銭を徴収します。
よくある費目は、「週末料金」「年末年始料金」「テーブルチャージ(席料)」などです。ほかにも、「おしぼり代」や「お冷代」など、一般的に無料とされているサービス内容でも、「サービス代」として加算するケースもあるため注意しましょう。
手法2|サービス料が法外な金額に設定されている
キャバクラのサービス料は、会計金額の10%程度が相場価格とされています。 しかし、ぼったくり店では会計金額の50〜100%に設定されているケースも少なくありません。 優良店とぼったくり店では価格に2倍程度の差が生じることも珍しくありません。
優良店 | ぼったくり店 | |
---|---|---|
セット料金 | 1セット5,000円 | 1セット5,000円 |
サービス料の割合 | 10% | 100% |
サービス料 | 500円 | 5,000円 |
合計金額 | 5,500円 | 10,000円 |
明らかに高額すぎる会計伝票は、法外なサービス料を請求されていると考えてよいでしょう。
手法3|キャストドリンク代が法外な金額に設定されている
キャバクラでは、1杯1,000円前後のドリンクをキャバ嬢に奢るシステムがあります。通常であれば、接客してくれたキャスト1人につき1杯程度の料金しか発生しません。仮に、1セット分の時間で3人のキャバ嬢にドリンクを奢ったとしても、3,000円程度の追加料金で済みます。
しかし、ぼったくりキャバクラは常識を超える数のドリンクをオーダーします。 実際に、1時間半の滞在時間で134杯分のキャストドリンクを注文され73万円もの高額請求をしたキャバクラ店が摘発され、従業員が逮捕されました。
「1時間5000円で飲み放題」と声をかけられ、キャバクラ店で実際に請求されたのはなんと73万円。賑わいを取り戻してきた繁華街で、いま「ぼったくり」が急増しています。(中略)今回請求されたのは、およそ1時間半でキャストドリンクなんと134杯分。この店をめぐってはことし4月、従業員の(中略)容疑者らが客引きをしていたなどとして逮捕されました。
引用元:TBS NEWS DIG
このように、キャストドリンクのシステムを利用して法外な金額を請求するケースもあるため被害に遭わないよう注意しましょう。
キャバクラの料金相場はどれくらい?費目ごとに確認
ぼったくりの被害に遭わないためには、キャバクラの基本的な料金相場を知っておくことが重要です。ここではキャバクラの料金相場を費目ごとに解説していきます。
キャバクラの料金相場は1万円~10万円程度
キャバクラは、1セット60分あたり5,000〜10,000円程度が相場です。 1セット60分の時間内で、お気に入りのキャバ嬢を指名したりシャンパンをオーダーしたりするなど派手に遊んだとしても10万円程度の金額で収まるでしょう。
ただし、地域や店舗によって料金設定は異なり、オーダー内容によっても大きく差が出ます。
高額な伝票を受け取ったから「ぼったくりキャバクラだ!」と決めつけるのではなく、「各費目について適切な金額が設定されているか」「料金に関する事前説明を受けているか」などの要点に注目し、しっかりと確認しましょう。そうでないと逆にあなたが料金を踏み倒そうとしているとも捉えられかねないため、気を付けてください。
セット料金(チャージ料)の相場は5,000円~1万円程度
キャバクラのセット料金は、5,000〜10,000円程度が相場です。 多くのキャバクラでは1セット60分と設定しており、延長するごとに追加でセット料金が発生します。基本的に「ハウスボトル(焼酎・ウイスキー)」「水(割もの用)」「氷」「チャーム(おつまみ)」などはセット料金に含まれている場合も多いです。
サービス料の相場はセット料金の10%~30%
サービス料の相場は、セット料金の10〜30%程度です。 キャバクラなどの夜のお店では、サービス料を「TAX」として表記することもあります。
セット料金が5,000円の場合、サービス料は500〜1,500円程度です。サービス料と称して法外な金額を請求するキャバクラは、ぼったくり店の可能性があるため注意しましょう。
キャストドリンク代の相場は1,000円~5,000円程度
キャバ嬢に奢るキャストドリンクは、1,000〜5,000円程度が相場価格です。 お店の規模やドリンクの中身によって金額は異なりますが、常識を超えるほどの高額請求をされた場合はぼったくりキャバクラの可能性が高いです。
トラブルに巻き込まれないためにも、キャストドリンクの金額をしっかりと確認した上でキャバ嬢にご馳走しましょう。
その他、フード代や指名料が適切か確認しよう
キャバクラでは、ポテトフライやフルーツ盛り合わせなどのフード類も取り扱っています。これらのフード代は、居酒屋やファミレスなどの飲食店と比較するとやや割高なものの、常識を超えるほどの費用は発生しません。ほかにも、お気に入りのキャバ嬢を呼ぶための指名料は2,000〜5,000円程度が相場価格です。ただし、地域や店舗によって金額は異なるため、利用先のキャバクラスタッフに直接確認しましょう。
関連記事
キャバクラで遊ぶ時の予算は?料金システムから平均相場まで解説します
キャバクラでぼったくり被害に遭わないための注意点
キャバクラでぼったくり被害に遭わないための注意点は、以下の4つです。
ぼったくりに遭わないための注意点
- キャッチにはついていかない
- ホームページや店内に明瞭な料金説明があるか確認する
- セット料金が異常に安いお店は避ける
- 事前にお店の口コミを調べる
キャッチにはついていかない
客引き行為は条例などによって禁止されているため、基本的にキャッチを行っている店舗は悪質といえます。 都心部の繁華街ではまだまだキャッチ行為はありますが、ついて行くのは避けましょう。
日頃から上手い話には罠があると思い、警戒心を高めることでぼったくり被害を防げます。
ホームページや店内に明瞭な料金説明があるか確認する
ぼったくり店は、「料金が記載されたメニュー表がない」「ホームページ上で料金が確認できない」といった特徴があります。 このような店舗は、信用性が低いため「怪しい」と警戒心を持ちましょう。
ネットやSNSでのやりとりが当たり前となった現代では、店舗の公式ホームページを運用するキャバクラがほとんどです。ホームページの有無は、ぼったくり店かどうか判断する1つの指標であるため、気になるお店を見つけたらネット上で検索してみるとよいでしょう。
セット料金が異常に安いお店は避ける
「セット料金100円」や「完全無料」など、異常に安いキャバクラはぼったくり店である可能性が考えられます。 安いという理由で入店させ、退店時に高額な費用を請求するケースも多いので、十分に注意しましょう。
事前にお店の口コミを調べる
ホームページの有無を確認するのと同時に、お店の口コミを調べることも重要です。 X(旧Twitter)などのSNSに店名を入力して検索してみたり、マップサイトの口コミ欄をチェックしてみたりするのもよいでしょう。
悪評のあるぼったくり店は、すでにネット上でも話題になっているケースもあります。被害に遭う前に、できる限り事前確認を怠らないようにしましょう。
ぼったくり被害に遭ってしまったときの対処法
ぼったくり被害に遭ってしまったときの対処法は以下の4つです。
ぼったくり被害に遭ったときの対処法
- 注文前に気づいたらすぐに退店する
- 不当な分の金額は払わないと宣言する
- 店内でのやり取りは撮影・録音しておく
- 支払わざるを得ない場合はクレジットカードを利用しすぐにカード会社に連絡する
注文前に気づいたらすぐに退店する
注文の前に料金表を確認し、おかしいと思ったらすぐに退店しましょう。
ぼったくりキャバクラの場合、料金表がわかりづらく記載されていたり文字が小さく読みにくくなっていたりするなどのケースもあります。少しでも「おかしい」と思ったら退店することを検討しましょう。
不当な分の金額は払わないと宣言する
会計時に法外な料金を請求された際は、支払う意思がないことを宣言してください。 店側が応じず代金を支払うまで退店させないなどの行為をとった場合は、監禁や恐喝に該当する可能性があります。
すぐに警察に通報し、第三者の助けを求めましょう。
店内でのやり取りは撮影・録音しておく
ぼったくり被害に遭った場合は、すぐにスマートフォンで録画・録音してください。 店側の言動を、すべて証拠として残すためです。これらは自己防衛にも繋がるため、積極的に行いましょう。
支払わざるを得ない場合はクレジットカードを利用しすぐにカード会社に連絡する
支払わざるを得ない状況に追い込まれた場合には、現金ではなくクレジットカードを利用してください。
カード会社に「ぼったくり被害に遭った」と伝えることで、店側の情報を開示請求できる可能性があります。クレジットカード会社の判断によりますが、悪質だと認められれば「支払いを一時的に止める」「返金される」などの措置を受けられるでしょう。
警察に連絡しても話し合いを促される場合が多い
警察は民事紛争に介入すべきではないという「民事不介入」の原則を守ります。この点、ぼったくり被害に遭った時に警察に通報したとしても「民事不介入」として、適切な対応が受けられないケースもあります。キャバクラのぼったくりは、「警察を呼べば即座に解決する」というわけではないのです。
ただ、監禁や暴行などを伴う悪質なぼったくりでは、警察も刑事事件として対応してくれる可能性があります。また、ぼったくりの取り締まりを強化している地域では、刑事事件としての要素のないぼったくりについても対応してもらえるかもしれません。
警察への通報によってトラブル解決につながる可能性はあるものの、過度な期待は禁物であるという点について認識しておいてください。
キャバクラでぼったくり被害に遭ったときの相談先
最後にキャバクラでぼったくり被害に遭ったときの相談先について解説します。もしものために覚えておきましょう。
国民生活センターの消費者ホットライン
ぼったくり被害に遭った場合は、国民生活センターの消費者ホットラインに相談しましょう。 今後の対処法や適切なアドバイスが受けられます。
その際に店名やお店の場所を聞かれる可能性が高いので、可能な限り情報を提供できるようにまとめておきましょう。
消費生活センター等では、商品やサービスなど消費生活全般に関する苦情や問合せなど、消費者からの相談を専門の相談員が受け付け、公正な立場で処理にあたっています。
弁護士事務所・法テラス
ぼったくり被害に対し、法的手続きで返金を求める場合は専門の弁護士事務所や法テラスに相談しましょう。 ぼったくり店との交渉や手続きなど、弁護士による対応が受けられます。
解決まで時間とお金はかかるものの、プロに任せることで精神面も安定し、晴れやかな気持ちで過ごせるでしょう。
法的トラブルに巻き込まれてお困りの時は、迷わず法テラスにお電話ください。また、法的トラブルかどうかわからない方も、お気軽にお問い合わせください。
法テラスの専門オペレーターが、お問い合わせ内容に応じて、法制度や相談機関・団体等を紹介します。
まとめ
この記事では、キャバクラにおけるぼったくりについて解説しました。被害に遭う前の回避策はもちろん、被害に遭ってしまった場合の対処法をしっかりと理解しておきましょう。
キャバクラのぼったくりでよくある手口は「追加料金が勝手に加算されている」「サービス料が法外な金額に設定されている」「キャストドリンク代が法外な金額に設定されている」などです。 いずれも、キャバクラの料金相場を事前に把握しつつ、ホームページや店内に明瞭な料金説明があるかどうかを確認することでぼったくり被害を防ぐことができます。
仮にぼったくり被害に遭ってしまった場合は、国民生活センターや法テラスにいますぐ電話相談をしましょう。また、クレジットカードで支払った場合、カード会社の方針によっては返金してもらえる可能性もあるため、併せて連絡を入れるようにしてください。
この記事を参考にぼったくりに関する知識を身につけ、キャバクラを楽しみましょう。